運転センス皆無の人間が合宿免許に挑戦する話①

お久しぶりです。

今回は現在も普通自動車の免許合宿について、色々と所感を綴りたいと思います。

ちなみにこれを書いている時点で、まだ合宿は終わっていません。ただ仮免を無事取得でき、色々と思ったことを書き留めておきたいなと思ったので、半リアルタイムで更新したいと思います。

 

前提として改めて自己紹介させていただくと、私は昔から自分に運転センスが無いであろうは自覚していました。自転車に乗れるようになったのもかなり遅かったし、ゴーカートで怒られたこともある。頭からの信号を体に伝えて動かす、これにかなり時間がかかる人間です。手足を色々と動かすのが本当に苦手で、授業でやるダンスの習得も人一倍……もしかしたら三倍くらい遅かった気がします。ついでに運動神経も悪い

長くなりましたが、もし、もし検索なんかでここが引っかかるのであれば、同じように自分の運転能力に自信がなくてでも免許を取らなきゃいけなくて、という人の参考になればな、と思って色々書かせていただきました。

ちなみになぜ免許を取ろうと思ったかというと、身分証明書が欲しかったからです。正直、強い要求があって来たわけはなかった。

 

1.飛行機で1時間半、合宿免許へ

今回私が参加したのは西日本、晴れの多い某県での合宿免許でした。友達とも誰とも一緒ではなく、一人で参加。ホテルではない宿泊所でのシングルプランです。三食食事付き、14泊15日。

飛行機でひとり知らない土地に行く、これ自体は全く抵抗はありませんでした。もともと一人には強い方ですし、出来ないのを友達に知られて情けない思いをするよりは孤独に戦おう……と思っていたので。

 

2.到着〜合宿免許についての説明

到着、迎えに来ていただいた車に乗って教習所に向かいます。同じバスに乗っていた人は全員2人組。上にはああ書きましたが、ちょっとだけ「マジでぼっちやんけ」と思いました。

そのまま合宿免許について説明を受けたり、各種検査をしたりしました(視力とか聴力とか)。教室には別方面から来ていた人も居て、そこで同じく一人参加・同日から・同い年の女の子(以下仮名︰A子ちゃん)と話すようになります。今でもこの子が一番の相棒みたいな感じでほぼ一緒に行動しています。なんとまあ友達ができてしまいました。

 

3.初運転

学科を2コマほど受けて早速、初の技能教習です。まだ今日来たばっかりなのに……いや合宿だからそんなもんか……。と思いつつ。ざっくり車の諸機構について説明を受けたら、すぐに運転開始でした。まずは外周(右回り)。カーブ曲がりつつ走る、それだけのことですが、クッッッソ難しい。なんだこれ。車ってどれくらいの大きさなの?私はどこを走ってるの?カーブってどれくらいハンドル回せばいいの?全てが分からないまま50分の技能教習が終了しました。この時の私「マジ無理……死ぬ……なんだこれもっと説明して……」こんな感じ。技能教習のやばみを早速感じていました。

少し間があいて、初日2度目の技能教習です。あたりは真っ暗。何をどこまでやったかは記憶が定かじゃないんですが、2コマやってもなお↑の疑問は消えないままでした。よくわからないままその日の技能教習が終了。A子ちゃんは「運転楽しくない!?」とポジティブな様子。そうだねA子ちゃん運動神経良さそうだもんね……。と思いつつ宿舎に帰り荷解きや食事やシャワーが済んで、半泣きのまま眠りました。

 

4.2日目〜4日目

いきなり雑になりました。ごめんなさい。

まず技能教習について。この期間で外周(左回り)、路上障害物(進路変更)、右左折、上り坂・下り坂の走行、直線40km/h、踏切、後退・切り返し、S字・クランクを技能教習で学びました(書き忘れあるかな?)。受けられる時間は1日につき50分×2コマだけ。見出しをつけて改めて思いましたが、本当に時間も期間も少ない。毎回教えてもらうもののその日には覚えられず……でも先に進むし……という感じで、正直に言って地獄の日々でした。毎日技能教習の前は憂鬱でしたし、仮免試験が近づくにつれて眠れない日も増えてきました。

何が嫌だったかというと、勿論出来ないという不安がかなり大きいのですが、他にも要因はあったんじゃないかな……と思っています。人のせいにするみたいで申し訳ないのですが、担当教官(毎回ではないけどかなり高頻度で技能教習を担当してくれる)との相性が凄く悪かった。

私はパニックになると色々と声に出して「うわー!」「怖い!」「えっ?どうすればいいんですか?」と喚いてしまうタイプなのですが、あまりそれを良く思ってなさそうだったところ。それから、分からなかったり不安だったりして質問したことについてかるーく「え?今更何聞いてんのこの子?」と言いたげな態度をとられるのが、かなり精神的にキツかったです。あと、コツのようなものを教えてくれたことがなくて、全部感覚で身につけろという方針だったのも合わなかったなあ。

あるときあまりの私の不出来さに苛立ってか「このままじゃ帰れないよ?」「他の子よりかなり遅れてるよ」「なんで予習してこないの?」と叱られ(言い訳をすると、原簿の見方と知らなかったし教えられなかったので予習しようがなかった……)、メンタル弱子の私は受付に電話して(受付に直接行くとその教官がいる可能性があるので)担当教官の忌避をお願いしました。

うーん。抑え気味に書いていますが、正直やっぱりあの教官はハズレだったのでは……と思っています。質問にポジティブに答えてくれなかったり、脅すようなことを言われたりしては不安が募るばかりで、余計「出来ない」という意識を自分に刷り込むことになってしまうので。私のように「この教官相性悪いな〜」と思うことがあれば、追い詰められる前に受付に共感の変更や忌避をお願いしてもいい、寧ろすべきだと思います。怖がりながら練習するのとポジティブな気持ちで練習するのでは全然習得度も変わると思いますし、ただでさえ時間の無い合宿免許では1コマ1コマが本当に大切なものです。相性のいい先生と楽しく勉強できたほうが、絶対に身につくのは早いです。

とはいえ私が担当教官の忌避をお願いしたのは3日目。技能教習は結構進んでしまっています。かろうじてS字・クランク(仮免最難関と言われる道。形状は検索してください)を習う前だったのでよかったなあと、本当に思います……。忌避をお願いしたあとは「好き!」と言える先生にもたまに当たり(それでもキツい先生はまだいた……)、なんとか憂鬱度を120%から80%くらいに引き下げつつ技能教習を受けました。

 

長くなりました。学科について。これについてはまあ、普通に授業を受けるだけなので苦ではありません(中には指名してくる先生もいますが)。ただ期間の短い合宿免許では、学科を全部受け終わる頃には効果測定(簡単に言うと、学科で学んだ内容のテスト)に合格しなければならず(合格しないと仮免試験を受けられない)、自学は必須でした。

勉強の内容としては、死ぬほど難しいわけではありませんが、そこそこ難しいところもあるかなという感じ。当たり前にわかる問題もありますが、ややこしい問題や数字の暗記も多いので、ちゃんと勉強しないと詰みます。少なくとも第一段階では(仮免受かるまで)、空き時間もきちんと勉強をしたほうがいいですね。私は技能がクソミソにだめなので、気持ちに余裕を持つためにも早めに勉強・効果測定には合格しておきました。

 

ついでに友達についても書きます。結論から言うと、いつの間にか輪が広がっていて、一緒に机を囲めるくらいの子も5人くらいには増えていました。↑では真面目そうなことを書きましたが、私は自分ひとりでは集中して勉強するのが苦手で……。そんなとき、誰かが隣で勉強してくれているのは本当に有難かったです。「私に危機感を与えて!」「やれって言って!」と言いながらつきまとってごめんね、みんな、ありがとう……。

 

5.5日目・みきわめ

たった4日とちょっと(5日目の1コマ)学んだことをどうみきわめるんだ。これに尽きます。みきわめの時間では、れまで学んだことを総合的に見るため、教習所のコース内を教官からの指示通りに運転します。この頃には教官は「○番右折〜」「信号を直進」くらいしか言ってくれなくなります。が、合宿免許のみきわめは正直そこまでシリアスではなく、仮免試験の予行演習と言った感じかなと思いました。当たった教官がアタリだったのか、空気も割りと和やかでした。何もかも出来なかったけど。S字で見事に脱輪したけど。アクセルとブレーキ踏み間違えて対向車線に出たけど。(本当に運転向いてない……)

 

6.6日目・仮免試験当日

あっという間に仮免試験です。技能の試験と、それに受かれば学科試験が受けられて、それに受からないと仮免許証はもらえません。

正直、4日目夜〜6日目朝までは終日ゲロ吐くくらい緊張していました。死ぬほど憂鬱でしたし、帰ろうかとも何度と思いました。寝る前には泣きそうになるし、仮免試験前日はろくに眠れず、夜中に何度も起きてしまいました。柄にもなく実家の母に「延泊するね……」とラインしました。

この時点で未だに進路変更や右左折時の確認と合図がかなり曖昧で、そこが非常に不安でした。また、魔のS字も技能教習では感覚のままに練習していて、ただその感覚に自信がなくて……。本当に延泊するだろうと思っていました。出来た友達たちも結構自信ありげで、余計に焦る気持ちが大きかったです。こうなるのを避けるために一人で来たはずなんだけどな……。いや、とっても感謝してるんですけどね。

当日、自分のグループ、コースが発表されます。コースは……見たけど覚えられん!と思いちょっと見ただけで、あんまり見ていません。また、試験の順番はグループで3人目。仮免技能試験では次の試験の人が前の人の車の後部座席に乗るので、私はちょっとの空き時間を経て前の女の子の後部座席に乗り、あっという間に試験に挑むことになりました。ちなみに前の子は結構お上手で、「はーすっごいなー」と思いながら、自分が走るイメトレをしていました。

不思議とこの頃にはゲロ吐くほどの緊張が落ち着いて、程よい緊張感に変わっていました。これには自分でもびっくりしました。

技能教習の時点では毎回「遅すぎ!出せるところはある程度スピード出さないと減点になるよ」と言われていましたが、敢えて「最徐行レベルのスピードで、安全確認と合図とを完璧にやろう。」と決めて挑みました。自分の弱点は速さに慌てて何かを忘れることだと自覚していて、それで減点超過になるならスピード減点だけにした方がいいかな……という作戦です。

作戦は成功して、安全確認と合図に関しては恐らく一つもミスせずに行けたと思います。S字もなんとか通過。ただ、まさかのクランクの出口で脱輪しました。乗り上げたタイヤ、確認してバック、やり直し……また同じ場所で脱輪。「やっべーww」と思いつつ3回目、ようやく抜けました。何故かこの時点でも頭の中で草を生やせるくらいには冷静でした。「中止にならないしいける……!?」みたいなことも考えつつ、なんとかゴールへ。走りきりました。

他の人たちの試験が終わるまで教室で待機だったのですが、ここにきてやっと「あれ……ヤバイのでは……?」「もう中止レベルの減点だけど残り少ないから最後までやらせてくれたのかな……?」とネガティブになってきました。波の激しい人間です。あまりのネガティブさに、受かっていれば直ぐに行われる学科試験の勉強をする気も起きません。実際ほぼせずに、荷物をまとめて(いつでも教室を出られるように……)スマホで「仮免 減点 脱輪」など検索して過ごしました。

そしてついに技能検定の結果発表。結果、その教室にいた15人全員が通過ということでした。この時点で泣きそうな私。まだ学科試験受かってないのに。色々考えつつ、まあなんとか学科試験を終え、無事仮免許試験に受かったのでした。

 

7.〜仮免試験 まとめ

きりがいいのでこのあたりで一旦まとめますね。

色々と当時の気持ちを書きましたが、↑で自己紹介したような、めちゃくちゃ運転センスのない自覚がある私が思ったことを要約すると、

  • 合宿免許、毎日乗れるのはいいけど日々の余裕が全く無い(特に仮免まで)
  • 相性の悪い先生は最悪。無理だと思ったら逃げよう
  • 仮免受かるまでは割りと地獄。技能は不安だし学科は詰め込み

 

こんな感じ。ネガティブなことばかりですね……。ポジティブなことも書こう。

  • 年齢関係なく友達はできる。
  • ご飯が出てくる。
  • 毎日乗れる嫌でも乗れる。

 

あと上に書いてない部分でアドバイス

 

  • 宿泊施設と教習所が近いところは神。結構空き時間ができるので一時帰宅できたり、午後から授業なのに朝から行く必要はない。
  • 裏を返せば、宿泊施設と教習所が遠いところは大変。なにがあっても早寝早起き。帰りのバスも少ないところは、好きなように動けない。(ここ、かなり後悔してます……。)
  • ついでに宿泊施設の近くにお店がないところは大変。重大な忘れ物は致命的。
  • ノートはほぼ必須(学科自学用)。赤シート式で勉強する人は忘れずに。

 

こんな感じですかね。

さて、そろそろ眠たいので寝ることにします。

24時前に眠くなる生活ができるのも、ある意味合宿免許のいいところかなあ。

ネガティブな記述が多いのですが、路上に出た今は結構楽しいです。そのあたりはまた次回書かせていただこうと思います。